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お掃除ブログ エアコン: 2018年8月

エアコンの水漏れついて

エアコンクリーニングを頼まれる理由の1つとしてエアコンからの水漏れがあります。
エアコンクリーニングで水漏れがなおるとうたう業者も多いですが、私どもはそのようなやす請け合いのような発言はしません。
エアコンクリーニングで改善する水漏れは軽度のドレインのつまりです。
まずエアコンの水漏れにはいくつかの原因があります。
エアコンは冷房(除湿)時、熱交換器で湿度の高い温かい(暑い)空気を急激に冷やしますので、結露します。この結露した水は熱交換器の下で樋(とい)のようなドレインパンというところで受けてそこからドレインホースで室外に出します。この経路で何らかの理由でつまりが起き、水が流れなくなった場合、ドレインパンからあふれて水漏れを起こします。
水漏れはホコリやゴミなどドレインホースの先が少しでもふさがれても起り得ます。
軽度のつまりは、ドレインホースの先端から吸引して改善します。

吸引等では改善しないひどいつまりの場合、ドレインホースは弱く割れやすいため、水回りの排水管洗浄のようにワイヤーや高い水圧をかけて取り除くことができません。ポイントポイントで一旦ドレインホースを切ったり、外したりしてつまり箇所を探りあてその部分のつまりを取り除くかその部分のホースを交換する等の作業が必要です。これはもうクリーニングの範囲ではありません。
他にこの経路での水漏れの原因は、ドレインパンとドレインホースの結合部の不具合によるもの。
あとはドレインホースの勾配の問題。水が低い所へながれる原理だけで排出してますので、ホースを横方向に伸ばしている箇所がある場合、そこがきちんと勾配がとれていないと(先側を低く)流れず停滞、もしくは逆流し結果エアコン側からあふれるという具合。ベランダなどでベランダの床を汚したくないため、ドレインホースをベランダ床にはわされているお宅も多いですが、ちゃんと先の方が低くなってないと、流れなくなり水漏れをおこします。
この経路以外の水漏れの原因は熱交換器以外の部分の結露です。先述のとおり、熱交換器の結露は想定しているため水を受け、排出する仕組みになっていますが、何らかの理由で熱交換器以外の部分が過剰に冷やされ、結露し、そこは水を受けるものがないため、そのまま落ちるということです。
メーカーや機種によりますが、冷やされた風の出る吹き出し部分の周囲のプラスチックの部分にフェルトのような素材で断熱(保温)し、冷えにくく、仮に結露しても保水する素材を使って水を吸収するようにしていたりします。カバー内部にもスポンジが入っているものもあり同様の役割を果たしています。あらかじめ結露しやすい部分にそのような措置をほどこしてあるものもありますが、それ以外の部分が結露する場合もあり、そうなった場合水漏れなります。
取り扱い説明書にも記載してありますが、25℃以下の低い温度設定で使用しているとおこる場合もあります。 そんなに低い設定温度にしていないにも関わらず想定外の結露を起こす場合があります。
当然、この想定外の結露はクリーニングではなおりません。
水漏れが起き、お客様がメーカー修理を呼ばれ、メーカーが詳しい診断もせず、クリーニングを勧める場合も多々あります。メーカーが来て診断し、クリーニングでなおると言われたので我々がうかがうと100%なおると期待されるケースもありますが、先述のとおりクリーニングでなおせないケースも多々ありありますのでご理解下さい。

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